Predictive coding in the visual cortex: a functional interpretation of some extra-classical receptive-field effects | Nature Neuroscience (1999)
Rajesh P. N. Rao & Dana H. Ballard
https://doi.org/10.1038/4580
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終末抑制(Endstopping/End-inhibition)が生じる背景には視覚野(Visual Cortex)における予測符号化(Predictive Coding:PC)があるのではないか?
視覚の場合、空間的に近い領域は似たような応答をするため、そのまま保持すると効率が悪い
周辺の細胞の応答から中心の細胞の応答を予測できるため、その予測差分さえわかれば十分
これは時間の応答も同様で、細胞の時刻tにおける応答と時刻t+1の応答は大体似ている
過去から現在の応答を予測できるなら、予測と実際のシグナルの差だけ拾った方が効率が良い
このモデルでは、終末抑制(Endstopping/End-inhibition)は高次領域からのトップダウン(Top-Down)の予測と低次領域における応答のエラーであると説明される。
低次領域における古典的受容野(Classical RF)をはみ出す刺激が与えられる
高次領域は低次領域より受容野が広いので高次領域にとっては低次領域を予測しやすい
Naa_tsure.iconこれは近い領域同士の入力は似ているという制約があるため
予測と実際の応答のエラーが小さくなる
これはネコの一次視覚野(Primary Visual Cortex; V1)のL2/3の生理学データと一致する。
Generation of end-inhibition in the visual cortex via interlaminar connections | Nature (1986)
反対に受容野を超える刺激が予測を難しくする場合は、エラーが大きくなる
これも生理学データによる裏付けがある
Neuronal responses to static texture patterns in area V1 of the alert macaque monkey | Journal of Neurophysiology (1992)
Popout stimulusという一部だけ周辺と特徴の異なる刺激を与えた際の、マカクの一次視覚野(Primary Visual Cortex; V1)における応答を記録
Predictive Processing; PP
Naa_tsure.icon論文の書き方の問題なのかもしれないけど、生理現象Aの説明としてのモデルが生理現象Bにも当てはまるってストーリーは説得力あるなぁ